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第五章 IQ・EQをぐ~んと高める「K・リゾレシチン」

【特別対談】 医学博士 林 督元先生 〈医療法人社団・祐光会 弘邦医院院長〉
医学博士  神津 健一先生 (NPO法人予防医学・代替医療振興協会理事長)

【1】 IQとEQのレベルを同時に高めた者は必ず成功する

記者: IQとはそもそも何でしょうか。

神津: IQはいわゆる知能テストといって、算数や単語知識、図形や迷路などで年齢に応じた問    題を出して、どれだけ解けたかによって、その子供の「精神年齢」を判定し、それを実際の年齢で割って100をかけた数値がIQ(Intelligence Quotient=知能指数)と言われるものです。そもそも、知能指数とは、テストを受けた同じ年齢のグループの中で、自分がどの辺りのレベルにあるかを示す数値です。

記者: 神津先生は以前からIQを偏重視することが問題だとおっしゃっていますね。

神津: IQが高い子供を「良い子、賢い子」と決めつけかねない社会の方にむしろ危険すら感じます。「知能のテスト」によって、問題を速く、沢山答えられることは決してマイナスではありませんが、人生においては、答えが必ずしも一つではないものが多いだけに、IQを偏重視することは、はなはだ危険です。私はIQが高いことを決して否定しているわけではありません。IQは高いに越したことはありません。IQの高い方が、進学や受験にも有利になるし、公務員の上級試験や司法試験、公認会計士、医師、その他、公的な資格を取得したり、大企業への就職試験にも有利になることは確かです。

記者: 過剰なIQ偏重視には疑問を感じますが、現代社会が求めている以上、さけては通れないことです。ところでIQを上昇させるよい方法があるのでしょうか。

神津: IQを上げることはそんなに難しいことではありません。神経伝達物質をいかに効率よく機能させるかが問題ですので、脳を常にアルファ波支配の状態にしておけばよいのです。つまり、K・リゾレシチンを毎日摂取するだけで良いワケです。このことは、アメリカの国立精神健康協会会長・クリスチャン・ジリン博士の学会での発表によってすでに世界でも認められています

林 : それを裏づける資料は、第一章の臨床試験の結果得た脳波(アルファ波)の資料を見ればお解りになると思います。しかし、私が最も恐れているのは、IQ偏重視主義としか思えない、今日の教育制度や価値観が通念となっている昨今、大きな社会問題となっているイジメや不登校、学級(学校)崩壊、校内(家庭内)暴力等々の社会現象を生み出している社会環境にも問題があるのではないかということです。

記者: この現象をこのまま放置しておけば、恐怖の社会現象が伝染病のように蔓延して国を滅ぼすことになるかもしれませんね。

林 : IQを高めることは大賛成ですが、IQと共にEQを高める作業を同時に実践しなければなりません。EQを高めることが、この社会問題解決のキーポイントであり、IQもEQも高い人ほど人生における成功率が高いことを強調したいのです。

※EQ(Emotional Quotient)とは、「心の知能指数」のことです。

記者: 私たちの周りにはIQが高く、一流大学を卒業し、一流企業に就職しながら、少しもウダツの上がらない人が沢山います。一方、IQが低く、学歴もなく、これといった特技もないのに、事業家として大成功し、多くの人から尊敬され、羨望され、幸福で円満な家庭を築いている人もいます。この差こそがEQの差ということですね。

神津: EQが多くの反響を呼んだ裏には、学歴社会、IQ偏重視などエリート社会に対する危機感の表れからです。いわゆるEQとは、①自分の本当の気持ちを自覚し、心から納得できる判断を下す力(自己認識能力)、②衝動を自制し、不安や怒り、ストレスのもととなる感情を抑制する能力(衝動のコントロール能力)、③目標の追求に挫折したときでもあきらめず回復できる能力(挫折回復能力)、④他人の気持ちを感じ取る思いやりや、優しさを持つ共感能力、⑤集団の中で調和を保ち、協力し合う社会的能力、⑥たたかれても、踏まれても、立ち上がるたくましい忍耐力と、克服能力等で表わすことができます。

「人生で成功できるかどうか、本当に聡明な人間かどうかを決めるのは、IQではなく、EQの高さである」というものです。実社会において成功するのはIQの高さより、80%はEQの高い人の方だと言われています。仕事のできる社員とできない社員の差は、IQがほぼ同じなら、EQの高さで決まってきますし、EQよりIQの高い人が成功する確率はほぼ20%しかないと言われています。

記者: EQが重要なことはよく判りましたが、具体的にどうすればよいか。最近「EQと食」との関係がささやかれていますが、K・リゾレシチンとEQとの関係についてお話頂けますか

林 : 昔からレシチンは頭脳食品とか天然のトランキライザー(精神安定剤)などと言われている神経伝達物質です。私たちの身体の神経細胞から出ている神経線維の鞘はレシチン(リン脂質)によって保護されていますが、これが不足すると神経組織が疲労し、集中力や記憶力、学習意欲が減退してイライラしてきます。怒りっぽい人、ヒステリックな人はレシチン不足であることは明らかです。精神疾患の患者やボケ老人の脳細胞内のレシチン濃度は、普通の人の約50%位しかないと言われています。また、自閉症の子供にはK・リゾレシチンが極めて効果的であることなどが立証されています。

【2】 K・リゾレシチンは学級(家庭)崩壊、注意欠陥・多動性障害、反社会性人格障害、非行化、暴力化、不登校、イジメ、自閉症、うつ病、キレる、心的外傷後ストレス症候群(トラウマ)等を解消する

記者: 日本の文部科学省も、ようやく「食」と「心の健康」に深い関連があることを指摘しましたね。

神津: 日本の将来を考えると遅すぎるくらいですが、今からでもすぐ実行すれば間に合うかもしれません。アメリカ生物社会研究所所長のアレキサンダー・G・シャウス博士が、その著書『栄養と犯罪行動』『犯罪者の分子矯正的処遇』『食生活・犯罪・非行』『栄養と反社会的行動』等々、多数の著書の中で指摘しているとおり、注意欠陥・多動性障害、非行や暴力化は、脳の生化学的栄養のアンバランスによって生じることを述べています。この症候群の最初の徴候は、集中力が持続できないことです。当然、子供の場合ですと学校での勉強に追いついていけなくなり、逆に行動の方は活発で、キレたり、はしゃいだり、から騒ぎをしたりします。

林 : 非行化、暴力化の話が出てきましたが、欧米の医学界では「落ち着きがない」「から騒ぎをする」「じっとしていられない」「すぐに激昴する」「暴力的になる」「気が散る」「ブレーキ無しの車に平気で乗る」「危険に対する恐怖心がない」「無鉄砲な行動に出る」「本能的に友達ができない」などの行動パターンをハイパーアクティビティ(行動過剰症候群)と呼んでいますが、このような現象は、最近日本でも蔓延しています。

神津: まさに最近、我国で問題になっている非行児や暴力青少年の行動は、ハイパーアクティビィティまたはADHD(注意欠陥・多動性障害)といえます。暴力事件に至らぬまでも「授業中に勝手に教室を出て行く」『授業中の私語を注意すると、逆に先生にくってかかる」「むかつく、関係ない、うざったい…などといって、こぶしで壁を叩く」などが異常に増えているといいま

林 : 日本では、青少年の凶悪で病的な異常犯罪が起きる度に、マスコミでは各界の文化人を招いて、事件発生の背景にあるものを議論し合っています。しかしこれは、いつも同じで、家庭教育、学校教育、教育制度、社会環境、精神医学、犯罪心理学、病理心理学、児童心理学、俗悪な出版物やビデオ、映画などについて云々しているだけで、実質的には何の解決法も見い出していないように思います。

神津: 食べ物は人間の性格を「悪」にも「善」にも変えることができます。人間の行動は全て大脳の指示に従い、神経伝達物質が運動機能を司る小脳に情報を伝えることによって、行動を起こしています。従って、大脳や神経伝達組織が、誤った情報を伝えない限り、犯罪は実行されないのです。大脳や神経伝達組織内にある栄養素のバランスがとれており、神経組織が薬物(食品添加物や農薬、麻薬も含む)などによって冒されていない限り、ハイパーアクティビティ(Hyperactivity=行動過剰症候群=非行化・暴力化)現象は起きにくいものとされています。つまり、誤った情報は伝達されないのです。

記者: ハイパーアクティビィティやADHDの全ての原因は、大脳から出される誤った情報伝達ということですね。では、正しい情報を伝達するためには脳にどんな食べ物を与えたらよいのでしょうか。

林 : 人間の「心」は大脳の中にあります。もしも、脳内の栄養バランスが崩れており、特にレシチンやビタミン・ミネラルの含有量が不足してきますと、大脳の中の「心」は微妙に揺れ動き乱れます。そして、ほんのちょっとしたことがきっかけで、一触即発の危険をはらんでくるのです。つまり、これがキレるという状態です。キレるということは、発信した情報が脳の神経組織内でトラブルを起こし、受信基地まで届かないことから起きます。つまり脳内の栄養のアンバランスや放出ホルモンと抑制ホルモンのアンバランスが主な原因です。要は、自動的に交感神経と副交感神経の機能的バランスを保てるようにすることが大切です。

神津: 副交感神経の神経伝達物質としては、アセチルコリンを筆頭に、βエンドルフィン、GABA、セロトニンなどがありますが、K・リゾレシチンを摂ると、脳内のホルモン調整ができることも判ってきました。神経伝達物質が十分に存在しないと、脳の指令が正しく全身に伝わりません。また、神経伝達組織間の栄養バランスが崩れると、子供の非行や暴力など異常な症状が起こってきます。しかも、K・リゾレシチンが不足すると、記憶力が低下し、集中力が欠如したり、学習能力まで低下してきます。

記者: しかし、そんなことはおかまいなしに親は子供に「勉強しなさい」と口癖のように言う。

神津: そんな時は「勉強しなさい」と、いくら叱っても意味がありません。子供は自分が勉強しなければいけないということ位よく判っています。しかし、何故か勉強しようという「意欲」が湧いてこないだけです。勉強しようという「意欲」が湧いてくるか否かは、脳内の栄養バランスによるものです。勉強の意欲をかき立てるためには、脳細胞にとって必須の栄養素であるK・リゾレシチンやビタミン・ミネラル、タンパク質を補給することです。もちろん、脳にとって糖質〈ブドウ糖〉は必須の栄養素ですが、今のお子さんはむしろ糖質を過剰に摂取する傾向にありますので、その点だけは注意が必要です。

記者: 不登校や非行防止にもK・リゾレシチンが大きな役割を果たすことになるのでしょうね。

林 : もちろんです。それに非行防止には、ビタミンやミネラルも必須の栄養素で、中でもビタミンB複合体や亜鉛は、脳の異常な興奮を抑制する働きがあります。これは、脳内のアミノ酸から作られるGABAという神経伝達物質で、神経細胞の情報伝達に際し、神経の興奮を抑え、安定させる働きがあります。K・リゾレシチンと共に、ビタミンB1(興奮・衝動・イライラ・精神的混乱を抑制)、ビタミンB6(興奮・攻撃性を抑制)、葉酸(興奮・記憶障害を予防)、ビタミンA・C(うつ病・感情亢進を予防)、カルシウム・鉄・マグネシウム・銅・亜鉛(凶暴性・攻撃性・興奮・行動過剰・混乱・神経過敏・イライラ等の抑制)等を含むマルチビタミン・ミネラルの摂取が相乗効果を生みます。

記者: どうも有り難うございました。