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【やさしい解説】糖鎖栄養素の体感の差が生まれる理由

カテゴリー:

糖鎖

糖鎖について調べていると、「期待して飲んだのに、あまり変化を感じなかった」「飲んでいる人と、そうでない人で差があるのはなぜ?」といった声を目にすることがあります。

本記事では、

  • ・なぜ糖鎖は体感差が出やすいのか
  • ・どんな状態だと働きにくくなるのか
  • ・それが「糖鎖ならでは」と言われる理由

を、わかりやすく解説していきます。

糖鎖は「エネルギーのための栄養」ではなく「体の調整役」

まず押さえておきたいのは、糖鎖の立ち位置です。糖鎖は、エネルギー源ではありません。

糖鎖を構成する単糖は、ごはんやパンのようなエネルギー源・たんぱく質や脂質のような材料とは少し役割が異なり、体を“整える側”の存在です。

糖鎖は主に、

  • ・細胞同士の情報伝達
  • ・免疫や炎症のバランス
  • ・体の状態を読み取る仕組み

といった「調整」に関わる成分です。

そのため、体はまず生きるためのエネルギーを優先します。食が細く、摂取カロリーが極端に低い場合、糖鎖は“あとから使われる”成分になりやすい、という特徴があります。また、糖鎖は体がダメージを受けているときほど使われやすくなります。ただしその使われ方は健康な時とは異なり、傷ついた細胞の識別や修復といった「応急処置」に集中します。その結果、体全体のバランスを整えるような働きを体感しづらくなってしまうのです。

体感に差がでる要因のひとつは腸内環境

腸の状態は、栄養素の吸収を大きく左右します。
慢性的に下痢や便秘が続いている場合、消化や吸収のリズムが乱れやすく、摂った栄養素が本来の働きを十分に発揮できないことがあります。これは糖鎖に限らず、ほかの栄養素でも同様です。

また、糖鎖を構成する単糖は、体だけでなく腸内細菌にも利用されます。
腸内環境が乱れていると、単糖が必要以上に腸内で消費されてしまい、本来届いてほしい場所まで十分に行き渡らない、「途中で使われてしまう」状態が起こりやすくなります。

この場合、糖鎖が吸収されていないわけではなく、体内での優先順位の中で消耗されてしまっていると考えることができます。そのため、体感としては「働いていない」「変化を感じにくい」と感じられることがあります。

糖鎖を取り入れる際には、腸内環境を整えることも意識することが大切です。

着目すべきは糖鎖の「届け方」

体内環境は、体調や年齢、もともとの食・生活習慣によって大きく変わります。その影響を受けにくくする方法の一つとして、リポソーム化という技術があります。単にどれだけ飲んだか・どれだけ吸収されたかではなく、どれだけ目的の場所まで届いたかという視点がリポソーム化の大きなポイントです。

リポソーム化は、細胞膜の材料であるリン脂質(レシチン)で成分を包み込む製法です。細胞内に取り込まれやすいだけでなく、熱や胃酸から成分を守り、多重構造により無駄なく届けるという強みがあります。

リポソームはもともと医薬品等に使われる「ドラッグデリバリーシステム」を応用した技術です。成分を必要な場所に的確に届けることが評価され、健康食品や化粧品分野で大きな注目を集めています。この製法は、糖鎖のように「調整役」として働く成分ほど重要になります。

糖鎖は“体が整ってきたときに力を発揮する成分”

糖鎖は、即効性を期待するものではなく体が少しずつ整ってきたときに働く存在です。

糖鎖を摂り入れる場合のポイントは

  • ①腸内環境を見直す
  • ②リポソーム化を選ぶ

です。

これを実践するだけでも、体感はぐっと得られやすくなる傾向があります。

また、身体の状態によっては、本来の働きではなく、腸内細菌として・炎症のケアとして使われてしまい、期待したような体感が得られないこともあります。

様々な働きが報告され、期待が高まる糖鎖ですが、「万能の薬」ではありません。糖鎖は“調整役”で、日頃の生活・食事・ストレス状態が身体の土台となりますので、しっかり意識して整えていきましょう。