Lypo TOSA糖鎖情報館

神津健一情報館を一新し、糖鎖やレシチン研究を中心に
予防医学や代替医療の最新情報をお届けします。

お問い合わせ
糖鎖情報館 > ビタミン・ミネラル他 > 第九章 IQとEQを高めるマルチビタミン・ミネラル

第九章 IQとEQを高めるマルチビタミン・ミネラル

-粗暴化を抑制し、アレルギー症状を予防する-

「ビタミンで頭が良くなる」とのニュースが、英国の医学専門誌「ランセット」やBBCのテレビに紹介されたりしましたが、これは8ヶ月間に亘ってビタミンを投与したグループとそうでないグループに分けて、この影響を調べ投与したグループに平均9ポイントもの知能指数の向上が認められたためです。

小学生のマルチビタミン摂取は、学業成績や健康状態、生活態度の向上に有効-米国の非営利組織であるThe Healthy Foundation(THF)は、児童5000人以上を対象としたビタミン摂取プログラムによる効果を発表しました。この結果を受けた米会議では「これらの有効性を確定するため、数千人単位の児童を調べる」ことを目的に50万ドルを計上することを決めたと米自然専門誌ナチュラル・フーズ・マーチャンダイザーが紹介しました。

プログラムは、THFが2001年9月に実施したもので比較的貧しい家庭の小学生5000人を対象に、毎日チュアブルタイプのマルチビタミンを与え、その効果を調べたものです。

児童や両親、教師に対する質問の結果、両親の4人に1人が「子供の集中力が向上した」と回答。「学校での態度が向上した」との回答は23%となりました。実際に、教師などの23%が「摂取した児童は成績が上がった」とし、マルチビタミンの摂取により、実際に学業成績が上がっていることが分りました。

また、両親に対する質問では「よく眠れるようになった」は30%、「身体的に活発になった」は29%、教師などに対する質問では「児童がよりエネルギッシュになった」が46%、「よく食べるようになった」は52%となりました。

THFの担当者は「ビタミン摂取が学業成績や出席率を向上させるとすれば、健康や教育政策へ大きな影響を与えることになる」と言及。更に詳細な調査を行い「来年の春を目途に結果を発表する」としています。
一方、米国で農務省が低所得者を対象に、ビタミン・ミネラルに富んだWICプログラムの食事と通常の食事だけを摂らせたグループとに分けて実験を行ったところ、WICを使った子供は、①知能指数が高くなった、②言語能力が向上した、③学習能力に優れている、④学業成績が向上した、⑤行動上のトラブルがなくなった-等の結果が明らかとなりました。

My IQ is 180

また、アレルギー症は現代の環境、食生活の悪化がもたらした環境病であり、食源病でもあります。即ち、アレルギーは血液中に入り込んだ異種たん白質、つまり花粉とか薬品、農薬や食品添加物などの化学物質及び未消化の食べ物などを身体が適切に処理(代謝等)できないことによっておきる症状です。しかし、そこには同時に神経的、情緒的障害、あるいはストレスによる副腎機能の低下が非常に大きく関わっています。

つまり、ストレスが生じると交感神経の働きが活発になり、副腎が刺激されて多くのアドレナリン(ホルモン)が分泌され、副腎に負担がかかり、その機能を低下させてしまいます。

異種たん白質は、消化管をはじめ、皮膚や傷口、注射、あるいは空気と一緒に肺に吸い込まれるなど、様々な経路を通じて体内に入って来ます。それらが体内に入ってくると、これを攻撃するために副腎がホルモンを分泌して抗体を出動させます。出動した抗体は、異種たん白質を食べてしまうのが通常ですが、副腎機能や肝臓の働きが低下していると、抗体の出動に必要なホルモンが十分分泌されないため、異種たん白質に対する防御作用が行われず、アレルギー反応が起きます。

抗体が異種たん白質を食べてしまうと、その化学作用によって人体に有害なヒスタミンという物質が作られてしまい、このヒスタミンの作用によって、呼吸器の充血、じんましん、かゆみ、生理機能の乱れ、頭痛、胃腸障害、下痢、喘息、鼻炎などの症状が起きてきます。

一方、有害なヒスタミンが生じても、肝臓や副腎の機能が活発であれば、ヒスタミンを中和する抗ヒスタミン作用を増大させてくれる栄養素は副腎皮質ホルモンのコーチゾン生成に不可欠なパントテン酸、抗ヒスタミン作用をもつビタミンB6やマグネシウム、それに細胞の透過性を守り、異種たん白質の浸入を防御するビタミンCやE、皮膚や呼吸器などの粘膜を強化するビタミンA、細胞の代謝機能を促進するリゾレシチンなどが有効です。

要するに消化酵素の働きを増大させるマルチビタミン・ミネラルの摂取が最も効果的ということになります。

【脳と心の栄養素】 ※欠乏時の状態、影響について
・チアミン(B1)…疲労、記憶障害、精神錯乱、行動障害、興奮しやすい、衝動性、不眠症
・リボフラビン(B2)…幼児の脳の成長を妨げる、行動障害
・ナイアシン(B3)…うつ、神経過敏、記憶喪失
・ピリドキシン(B6)…興奮しやすい、疲労、集中力の貧困、気分の動揺、不眠症、
・コバラミン(B12)…悪性貧血からくる記憶障害、神経過敏、幻聴、幻覚
・葉酸…無関心・無感動、幼児の知能発達遅れ、記憶障害、興奮しやすい、引っ込み思案、うつ
・ビタミンA…うつ、無関心・無感動、幼児の知能遅れ
・ビタミンC…疲労、うつ、感受性亢進
・鉄…行動障害、不注意、多動性、集中力の欠如
・マグネシウム…興奮しやすい、神経過敏、うつ、混乱
・カリウム…虚弱、食欲喪失、吐き気、非合理性、混乱
・亜鉛…興奮しやすい、食欲不振、疲労、混乱
・クロム…気分の動揺、集中力の貧困、記憶喪失
・カルシウム…集中力の欠如、情緒不安定、興奮しやすい、混乱
・K・リゾレシチン…行動障害、興奮、怒る、キレる、むかつく、うつ、混乱、記憶障害、集中力の欠如、神経過敏、凶暴性、心身症、理性の欠如、イライラ、IQ・EQの低下、運動機能障害